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要るの?要らないの?インフルエンザ治療薬

少し以前の話ですが、塩野義製薬のインフルエンザ治療のTV-CMが、医療関係者からかなり批判を受けていました。

 

まず、CMの内容はこち


シオノギ製薬TVCM ちゃんと知ろう!インフルエンザ治療のこと - YouTube

このCMに対する典型的な批判は、下記です。

 

「不誠実な製薬会社の宣伝キャンペーン」

http://apital.asahi.com/article/takayama/2014011500004.html

 

>>

製薬会社が、熱心に販売促進している商品には、ちょっと警戒する姿勢が必要です。

 

・・・(中略)・・・

 

最近、とくに目に余るのがインフルエンザ治療薬ですね。持病のある方や幼児、高齢者などを除いては(寝てれば治る)必要のない薬のはずですが、1回のみでよい新しい吸入薬や点滴薬など、ぞくぞくと登場して「ほとんど不必要であるが故に」宣伝キャンペーンが展開しています。

 

・・・(中略)・・・

 

ただし、やっぱり、ほとんどの方にはインフルエンザ治療薬など不要なんですね。持病のある方なら主治医が判断することであって、治療法の選択について市民向けに宣伝する意味などありません。ただ、「インフルエンザになったら特効薬を手に入れなきゃ」と不安をかきたてるだけですよ(それが目的なんでしょうが)。

>>

 

実は、一連の批判を見るまでこのCMを目にしたことが無かったのですが、ビデオを見ての率直な感想は、、、

 

・受診する患者は「インフルエンザ」とわかっていて受診はしない。普通は、高熱を発するなどの症状があって受診する訳で、「早期治療」という言葉で受診する患者ってそんなにいるかなあ。

 

・「点滴薬もある」という選択肢を知ったところで、常識的に考えて、だから点滴にしてほしいという患者はほとんどいないのでは。(点滴より飲み薬、という患者は多いだろうが)

 

というものです。

 

そこまで目くじらたてるほどでもないよなと思う一方で、マーケティングの観点からしたら、おそらくほとんど意味がない(投資対効果がとれない)な、と。

 

では、インフルエンザ治療薬そのものに、実際どの程度の効果があるのでしょうか。患者にとってはそこが一番大事です。

 

件のCMで意識されているであろう点滴薬「ペラミビル(商品名ラピアクタ)」については、

“Efficacy and Safety of Intravenous Peramivir for Treatment of Seasonal Influenza Virus Infection” という論文(英文)に臨床試験の結果が出ています。

http://aac.asm.org/content/54/11/4568.long

 

この中で効果が一番わかり易いグラフが↓

f:id:healthsolutions:20140212123749g:plain

 

 

端的に言えば、薬の投与により症状の軽減が1日早まる、ということです。

一方で、プラセボ群と比較して有意に高かった副作用の項目はありませんので、安全性はあまり気にしなくて良さそうです。

 

あとはこの事実とどう向き合うか。

 

私の場合は、1日でも早く治したいクチなので、ペラミビルかどうかはともかく、何らか治療薬は処方してもらいます。読者の皆さんはいかがでしょうか。

 

 

*注:筆者はインフルエンザ治療薬に関し、製薬会社と何ら金銭的関係はありません