蕎麦で祖母を偲ぶ

お盆ですね。

この写真は、昨晩お邪魔した目白のお蕎麦屋さん「吉祥庵」でのもの。母方の祖母に最後にご馳走して差し上げられた、思い出の蕎麦屋さんです。改めて食べに来て、その確かな蕎麦の味と、江戸の地酒「丸真正宗」に舌鼓を打ちました。

 

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お盆を迎えるこの時期になると、身罷ったのがちょうどこの時ということもあり、今はなき祖母のことを強く思い出します。目白は祖母が長年住み暮らした街なのです。

 

祖母は気配りと慈愛の塊のような気品溢れる女性でした。特に子供や孫たちに向けられた愛情は並々ならぬものがあり、僕自身も中学と大学の受験の際に年明けから目白の家に泊まり込んで、祖母の心尽くしの手料理で日々元気をつけさせてもらって試験を乗り越えていったという経験があり、感謝してもしきれません。

高血圧の持病はあったものの長年元気に住み暮らしていたのですが、3年半前に末期の大腸がんが見つかり、症状緩和目的の手術後に外来治療を続けている中で急速に病状が悪化してしまいました。その際に在宅医療の名医を紹介して、可能な限り苦痛を取り除いて最期の日々を大好きだった目白の自宅で過ごしてもらえるようアレンジできたのが、わずかながらの恩返し。

 

祖母が身罷ったその年の秋に、独立・起業(メディカル・インサイト)して3年が経とうとしています。祖母の祖父は明治~大正時代の名のある起業家で、祖母は心の奥底でその「誇り」を秘めていました。

今年のお盆は、最後に抱っこしてもらった娘がすくすく成長していること、独立後の事業がしっかり拡大してきていること、そして3年経ってMessageLeafの創業というワクワクする新たなチャレンジが始まったことを、墓前に報告してきます。天国で目を丸くしつつ、喜んでくれることを期待して。