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[医療への視点]緩和ケアのイメージ

今日の"The Health Care Blog"のポスト、"Should We Let The Death Issue Die?"(我々は死の問題をなきものにすべきか?)には考えさせられた。

http://www.thehealthcareblog.com/the_health_care_blog/2010/04/should-we-let-the-death-issue-die.html


緩和ケア医が自らががんの末期になって死に直面した時、彼女がそれまで臨床では常に患者さんに死を受容して緩和ケアを受けることを勧めていたにも拘わらず、自らは緩和ケアを拒否し、見込みが殆ど無いアグレッシブな治療を継続することを選択した、という話が掲載されている。


「考えさせられた」のは、①科学的な「正しさ」が常に患者の治療選択の基準になるとは限らないということ、②緩和ケアが米国でも未だに治療と対立した概念で捉えられているのかという驚き、の2点だ。


①については、このブログポストの中にも記されているが、何がその患者にとって最良の決断かは、定型化できない問題であり、「べき論」を持ち込むのは間違いであろう。


よくホスピスで「治療をあきらめ、死を受容した人でないと受け容れない」というようなルールを設けている施設があるが、これは本来の緩和ケアの精神から外れている。


②についてだが、「緩和ケアは治療と平行に行なうもの」という概念は欧米では一時代前にしっかり浸透していたものと思いきや、このポストで今更ながら「対立した概念」で捉えられているのにはビックリ&ガッカリした。


緩和ケアは治療をあきらめた人が受けるものではない。治療を受ける人も受けない人も等しく恩恵を浴すべきものなのに。。。


「緩和ケア(Palliative Care)」という言葉そのものが必要でなくなるくらい、当たり前に行なわれるものになるまで、まだまだ道のりは遠い。