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むずむず脚症候群

今日は掲題の「むずむず脚症候群」を少しだけ勉強。


Wikipediaによると、「欧米での患者数は1200万人」「日本での患者数は、推定で人口の3〜4%」ということらしいが、にわかにはちょっと信じがたい数字だ。


爪水虫薬のマーケティングをしていた時に、水虫は5人に1人、爪水虫は10人に1人、というのが潜在・顕在合わせた患者数のイメージで、これは患者さんへの直接調査をしても、Drを通じて実地の疫学調査をしても、それほど大きくブレない数字だった。


むずむず脚症候群」も疫学調査はやっているのだろうが、精度がちょっと甘いのではないかというのが、直感。とはいえ、実際はむずむず脚なのに、なかなか診断がつかなくてドクターショッピングを繰り返す人がかなりいそうなのは容易に想像がつくし、そもそも病気だと気づいていない潜在患者は多いのであろう。


「患者数の予測」という意味で、ちょうど昨日、うつ病について気になる記事が出ていた。↓の「『うつ百万人』陰に新薬?」である。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100105-00001486-yom-sci

この記事では、患者数が急増したのは、新薬の登場にともない製薬企業が医師向けの講演会や啓発キャンペーンをやったから、となっているが、2つの点で疑問がある。


1つは、そもそもここで言っている「患者数」は「顕在患者数」の話か、「潜在患者数」も含めた話かということ。「顕在」の話をしているのであれば、「急増」という表現でも良いが、潜在も含めた数だと別に昔から変わっていないのかもしれない。まあ、百万人ということは「顕在」であろう。


もう一つは、製薬企業のキャンペーンが原因とされているが、本当かということ。潜在患者が1千万人を超える疾患でも、製薬企業の力で百万人の顕在患者を「作りだす」ということはまずできない。自分の経験から言っても、20-30万人程度がせいぜいであろう。


うつ病については、マスコミ自身が記事や番組のネタとしてこれでもかというくらい取り上げてきたことこそが、顕在患者数が増えていった主因だと考える。ということで、興味深かったけどどうもタイトルがしっくりこない記事であった。