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糖尿病薬メトホルミンが閉経後女性のがん死亡リスクを低下させる!?

世界中で広く処方されている糖尿病薬の一つに、メトホルミンというものがあります。

 

日本での商品名は「メトグルコ」「メデット」「ネルビス」など、古い薬で特許が切れていますので色々な会社から販売されています。

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このメトホルミンが、どうも、閉経後女性のがん死亡リスクを低下させるらしいという研究結果が出てきました。

 

ow.ly

   

  (元の論文はこちら→ http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ijc.29944/abstract )

 

この研究では、1993年から1998年までの間に閉経後となっていた女性14.5万人の医療記録を調べています。

 

まず、がんと糖尿病の両方に罹患していた女性は、がんのみに罹患していた女性と比べ、死亡リスクが46%高い、と。これは当然と言えば当然でしょう。

 

次に、糖尿病患者はがんによる死亡リスクが、非糖尿病患者より高く、がんの罹患率は糖尿病の治療薬を何を使っているかに拘らず変わらなかった、と。これもまあそうかなと思います。

 

しかしながら、メトホルミンを服用していた糖尿病患者に限っては、がんによる死亡リスクが、その他の糖尿病治療薬の服用患者よりも低く、非糖尿病患者と変わらないレベルだった、というのです。

 

非糖尿病患者に対し、メトホルミン服用者は8%のリスク増で、メトホルミン以外の服用者は45%のリスク増と、両者の間には有意差ありました。

 

さらに、乳がんによる死亡リスクについて言えば、非糖尿病患者に対し、メトホルミン服用者は50%のリスク減(!)で、メトホルミン以外の服用者は29%のリスク増でした。

 

n数が少ないためか、有意差まではついていないようですが、これはちょっと驚きですね。

 

メカニズムがまだ全然見えていないですし、「後ろ向き」研究のみなので、これで結論が出たとは言えません。

 

しかし、同じ糖尿病治療をするのであれば、値段の高い新薬よりもメトホルミンを使った方が安くなるし、がんによる死亡リスクも下げられる可能性があるということは、糖尿病を患われている女性の患者さんは知っておいて損の無い情報だと思います。