ご褒美は先に上げた方が効く〜禁煙に最良の効果をもたらすインセンティブ〜
前号に続き、禁煙関連の話題です。
ちょっと面白い報告がありました。
(TIME、元ネタNEJM)
CVSケアマークという会社の社員2000名以上を使っての、禁煙の試験です。
被験者を「報奨金を先にもらい禁煙に失敗したら返還する」群(A群)、「禁煙に成功したら初めて報奨金をもらえる」群(B群)、「禁煙補助のための治療が無料で受けられる」群(C群)、など、5種類のインセンティブ群に分け、禁煙にトライしてもらいます。
すると、A群の禁煙成功率は、B群の2倍そしてC群の5倍と、圧倒的に高かったという結果となりました。(残りの2群のサポート内容と結果はこの記事からはよくわかりません)
途中つらくなってきたところで止めても、B群やC群の被験者にとっては何も”被害”は発生しないけれど、A群だとあたかもお金を払わされるかのような気分になるからなのでしょうね。
おそらく、金額が高くなればなるほど差が大きくなるのではないかと思います。
この話、他にも応用が利きそうです。たとえば、ダイエット。
ダイエットは「うまくいったら、XXのご褒美」という立て付けでモチベーションを高めるケースが多いように思いますが、「先もらいするけど成功しなかったら返還/返金」というご褒美を周囲の人にお願いする方がもっと効果的かもしれません。
また、スポーツクラブの無料券をもらう、というのは全然効果的なやり方ではない、ということなのでしょうね。
ダイエットしたいのだけれども、何度やってもうまくいかないという方、一度これをヒントに「先もらい賞金方式」を試されてみてはいかがでしょうか。