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ダイエットはホルモン陰性乳がん患者を救う

乳がんは早期発見が可能ながんですが、ある意味それ故に、再発リスクを長期的にいかに軽減するかというのが課題でもあります。

 

通常、ホルモン陽性タイプであればホルモン剤で、その他の場合は化学療法で術後の治療を行ない、再発リスクを少しでも軽減しようとするわけですが、その軽減には薬だけでなく「食」も大事だというお話が、先頃開催された、サンアントニオ乳癌シンポジウム(世界的な乳癌の学会)で研究結果として出てきました。

 

  ■"Study: Low-fat diet aids breast cancer patients”「低脂肪食が乳がん患者の助けに」

  (THONLINE.COM、元ネタSABCS)

  

 

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2437名の乳がん患者を低脂肪食群975名とコントロール群1462名に分けて追跡調査した試験です。低脂肪食群は摂取カロリーの内16%のみを脂肪で摂取することを目指して食事指導。コントロール群は食事に関しては「野放し」です。

 

結果として、それまでは摂取カロリーに占める脂肪の率はどちらの群も当初29.6%だったものが、6年後に低脂肪食群は23%、コントロール群は31.4%となりました。

(こう見ると、摂取カロリーの16%のみを脂肪で摂取というのは、かなり厳しい目標なんですね)

 

で、それぞれの群の死亡率を見てみると、5年後が6.6%vs7.3%。8年後には9.1%vs11.1%、と年を経る毎に広がる傾向になりました。8年後の死亡率に2割程度の差が出たわけですが、とはいえ有意差まではつきませんでした。(統計学的に、2つの群の差が偶然でないとは言い切れない)

 

ただし、ホルモン陰性のタイプに限ると、低脂肪食群の方が36%死亡率が低くなり、有意差あり。さらに同じホルモン陰性の中でもERもPRも陰性、というタイプでは何と死亡率に56%の差が出ました。

 

HER2もホルモン(ER,PR)も陰性のタイプの乳がんは「トリプルネガティブ」と呼ばれ、治療法がある程度限られてくるのですが、特にこうしたタイプでこそ低脂肪食が再発防止に寄与する可能性がかなりあるということで、大いに着目すべき話だと思います。