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「”いびき”ががんによる死亡リスクを5倍高める!?」

「“いびき”が、がんによる死亡リスクを5倍高める」などと聞いたら何と思われるだろうか? 

 

そんな新たな学説がつい先日登場した。

下記は、「HealthDay」の記事「Sleep Apnea Linked to Higher Cancer Death Risk睡眠時無呼吸症候群ががんによる死亡リスクを高める)」

http://health.usnews.com/health-news/news/articles/2012/05/20/sleep-apnea-linked-to-higher-cancer-death-risk

の抜粋である。

 

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睡眠時無呼吸症候群は、高血圧や心疾患などの健康上の問題に関係していることが既にわかっている。今般新たな研究で、がん患者がこの睡眠疾患を患っていると、がんの死亡リスクが高まることが示唆された。

 

1時間の睡眠当たり30回以上の低酸素もしくは無酸素状態に陥るような、重度の睡眠時無呼吸症候群の患者は、睡眠に全く問題のない人と比べるとがんによる死亡リスクが5倍近くにもなるというのだ。

 

...(中略)...

 

ニエート博士はこの関係性について妥当なメカニズムがあると付け加えている。「がんを患っていて低酸素もしくは無酸素状態に度々なると、がん細胞は『低酸素状態に対応するために血管を増やしてより多くの酸素を取り入れようとする、まさに防御機能が働く』」「そして、血管がどんどん新生されるにつれ、がんが拡大する」との見解だ。

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この研究は、米国不眠症学会国際カンファレンスで発表予定とのことで、まだ論文掲載されていないため、学術的な評価が定まるのはこれからではある。とはいうものの、出ている示唆は実に面白い。 

 

この研究結果と考察から類推すれば、いびき持ちのがん患者に対して治療を施すと、抗がん剤と同等の効果を示す可能性がある。しかも癌種を問わず、なんてことになれば実に画期的な話だ。薬物治療ではないのでなかなか製薬会社の資金は出ないだろうが、そう大きな治療コストをかけずとも効果を期待できる可能性があるのだから、是非公的な資金を投入して研究を加速していただきたいものだ。