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ドイツの病原性大腸菌は日本の食物の放射能汚染より深刻

医療への視点

日本でもそれなりにニュースにはなっているが、ドイツで起きている病原性大腸菌の感染問題はもっと注目すべき問題だと感じている。既に18人の方が亡くなっており、日本での食物の放射能汚染の問題より、はるかに深刻な話だ。


この大腸菌(日本ではO104との名前で報道されている)の恐ろしい点は3つある。
・感染経路として特定されてはいないものの「生野菜」がかなり疑わしいこと
・抗菌剤に対する耐性があるため効果的な治療法が現時点では無い恐れがあること
・感染力がかなり強力なこと


以下は、Bloomberg Businesweekの記事「WHO: E. coli outbreak caused by new strain」(http://www.businessweek.com/ap/financialnews/D9NJSF802.htm)の本ブログ筆者訳。


超強毒性の細菌が恐ろしい食中毒の流行を引き起こし、1600人以上の罹患者と18人の死者を出していると、研究者と国際健康機関の高官が木曜日に発言した。


生野菜を汚染したと考えられている新種の病原性大腸菌が、中国とドイツの研究者によって解析された。深圳のBGI研究所の発表によると、この大腸菌は抗菌剤への耐性を引き起こす数種の遺伝子を持っており、中央アフリカで発見された深刻な下痢を引き起こす大腸菌と似ているという事だ。


WHOの食物安全管理の専門家ヒルデ・クルーゼは、「これは今まで患者から分離される事の無かった全くの新種だ。この新型大腸菌は、ヒトの大腸に自然繁殖する大腸菌より毒性が高く毒産生も活発。」とAPに語った。


初期段階の遺伝子配列解析によると、この大腸菌は今までに無い2種類の大腸菌の組合せで非常に活動的であり、これが今回の流行が非常に広範囲かつ危険なものになっている原因かもしれない、とヒルデ氏は語った。


とまあ、ともかく恐ろしげな大腸菌である事は確かだ。


スペイン産のキュウリが原因という初期の報道は「誤り」ということだったが、この感染食物の特定も含め今後の調査結果が待たれる。いずれにしてもしばらくは欧州では、おちおちサラダは食べられないという事になる。ユッケ程度であれば、食べなければ良いだけの話だが、生野菜が危ないというのでは欧州での食生活事情も農作物の生産・流通事情も大きな影響を受けること必至。日本に上陸しない事を祈るばかりだ。