2010年の大晦日

2010年が間もなく暮れようとしている。実質起業1年目だった今年を簡単に振り返ると同時に、来年以降を見据えた自分へのメッセージを記したい。




<振り返り(1):基盤固めはできた>


40歳過ぎてローンも小さい子供も抱えてという状況での起業ということで、まずは「食べていける基盤を作る」ことは当然だが至上命題だった。


幸いなことに、コンサルティング事業がビジネスとして立ち上り始め、年末に、あるメジャー学会が抱える様々な課題解決を図るという大きなプロジェクトが始まったため、年初から行なっている医療系の新Websiteの作り込みのプロジェクトと併せ、これでひとまず”基盤”はしっかりしたものができた。


小さいものも含め、今年行なったプロジェクトはすべて、何らかの形で以前の仕事でお世話になった方々のご紹介が絡んでおり、ご厚意に感謝申し上げる次第だ。




<振り返り(2):TOBYOとの出会いと別れ>


出会いと別れの経緯については、過去のエントリーで詳細に述べているため、ここでは割愛する。


しかし、間違いなく言える事は、この一年のプロジェクトでの学びは大きかったということだ。そもそも三宅さんのブログを読まなければ、ソーシャルメディアにここまで深く入り込んでいなかっただろう。数々のディスカッションを通じて視点を拡げさせて頂いた事、ベンチャーのパートナリングの難しさを教えて頂いた事、更にはHealth2.0カンファレンスでのパネラーとしての講演という機会を頂けた事、すべて貴重な学びであった。



<2011年とその先を見据えて>


先日、大学時代のサークルの後輩たち(主に来年の就活生)向けにメッセージを記した。一部を抜粋する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
皆さん、日本の国がどれくらい”借金”しているか、知っていますか?知らない人は、↓のサイトを見て下さい。
http://www.takarabe-hrj.co.jp/clockabout.html

この借金、どんどん増え続けていますが、貸し手側もかなり手いっぱいになってきているのが現状です。遅くとも10年以内、いや結構な確率で5年以内に”国債”が消化されない(借金したいけどできなくなる)事態がやって来るでしょう。

そうなると、どうなるか。
金融を勉強しないとちょっと想像しにくいかもしれませんが、金利が跳ね上がって、「インフレ」がやってきます。そして、国債の価値が著しく低下してその保有者である邦銀や生保の経営が一気に傾きます。円の信用も一気に落ちてどどっと円安に振れるでしょう。通常のインフレ時だと給料も上がっていきますが、外貨を稼げる企業以外は、とてもそんなことにはならない。国のお金で食べている人もたくさんいますが、これも大幅カット。ということで、多くの人の生活が一気に苦しくなる、未曾有の事態になります。

(よく、日本は個人資産が1400兆円あるからまだ借金しても大丈夫、みたいなアホなこと言っている人がいますが、そう言っている時点で”チャラにする”ことを前提としてますよね。)

激動の時代が目の前にやってきているのです。でも、多くの人は現状の延長線上でしか考えたがらないので、本気で心配して行動にうつすことはありません。これを”ゆでガエル”現象と言います。鍋の中に放り込まれて、お湯が段々と熱くなるのに気付かないカエルと同じ、ということです。

皆さんだけは、”ゆでガエル”にならないように。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


と言っている自分こそが”ゆでガエル”にならずに、鍋から飛び出す行動にうつらなければならない。2011年はまさにそこが焦点だ。まだ全然具体的な案になっていないが、ともかく日本でのみ通じる視点は捨てて、Globalに拡げ得るビジネスを創り始める。


幸か不幸かTOBYOの事業化にかけるはずだった時間は浮いたので、ここで考え抜いてもっと大きなストーリーを描き、後から見て、「あそこが転機だった」と思えるタイミングのある年としたい。


それでは、本ブログ訪問者の方に幸多からん一年となることを祈念して、2010年の書き納めとさせて頂く。皆様、良いお年を。