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1286801805**[医療の改革]Health2.0カンファレンス訪問記(1):「Optimismに支えられた熱気」

San Franciscoでの2日間にわたるHealth2.0カンファレンスが終了し、漸く日本に帰国した。


期間中Tweetもしていたので、どんな会社がどんなサービスを展開しようとしているのか、というのはここでは省くとして、全体を通して感じた事を綴りたい。


(カンファレンスの内容に興味のある方は、Health2.0のHP(http://www.health2con.com/sf2010/)をご覧いただきたい。また、ツイッターで、ハッシュタグ「#health2con」見れば、カンファレンス関係のツイートが全て見られるので、こちらもご参照されたし。)




<Optimismに支えられるシステム>


何より強く感じたのは、「熱気」。とにかく、日本では考えられない数の新しいサービス・ツールが色んな企業から生みだされ、更に新しいものを創り出すための合従・連衡が繰り返されているのが肌で感じられた。


それもこれも、この程度の話でそんなにオカネ必要なの?と疑問が湧いてきそうな会社も含め、殆どの会社がある程度の資本金を用意できている(&更に積み増そうとしている)からだろう。ShareCareなんて、数十億円単位でオカネを引っ張ってきている。


だからこそ、色んな会社がこのカンファレンスでスポンサーもできるし、出展もできる。


実は、エスター・ダイソン(シリコンバレーで最も有名な投資家。IT系のみならず、近年ではPatientLikeMeはじめ数多くのHealth2.0関連企業に投資している)に話しかけるチャンスがあったので、「ここにいる企業は皆ビッグインベストメントが本当に必要なの?」と率直に聞いてみた。


彼女の答えはYes。何に使うのかと聞いたら、「These guys need it for “Marketing”.」と。


この是非はともかく、何かを根本的に変えようとしたら、ちょっとでもチャンスがあるものには、黙ってお金を出す。そして出したら徹底的にサポートする。そんな”気概”を彼女から感じた。


投資家がパネラーで連なった締めのパネルセッション「Funding and Incentives for Health2.0」の中で、「ここにいる資本金獲得を期待している起業家たちに対するアドバイスを」という質問に対する、エスターの言葉を紹介したい。


「誰がファンドレイジングができるかという話と、誰が成功するかという話は全く別物ね。この場にいる起業家たちでファンドレイジングできる会社が20社あったとして、2、3社は本当に成功して、Googleマイクロソフトみたいな企業に買われていくでしょう。あと2、3社はそこそこの成功を納めて、自分たちよりももうちょっと成功している先行企業に買われていくわね。でも後は皆失敗する。そして皆失敗から何か学ぶの。企業は死んでしまうでしょう。でも、起業家は失敗を糧にまたチャレンジするの。もう少し賢くなってね。それがここのやり方なのよ。」


「多産多死」を前提とするこの世界では、机の上であーでもないこーでもないというより、ともかく手を出して動くことが大切。そうして手を動かす若手起業家たちに対して「やってみなはれ」「こんなやり方もあるぞよ」という大人の投資家賢者たちのマインドがある。


日本でなぜ起業家が生まれにくいのかという話で、資本の出し手不足が原因なのか、起業を目指す人間の不足が原因なのかという議論があるが、「ニワトリと卵」みたいな話であり、結局のところ「システムの問題」と言う他は無い。


「失敗に寛容なシステム」と「失敗に厳しいシステム」。前者はOptimismに支えられ、後者はCriticismに支えられる。最後は両方必要なのだが、順番としてOptimismが先に来ないと本当に良いアイディアが日の目を見ないし、「ひょうたんからコマ」みたいなケースも生まれない。


健全なOptimismを持ち込むことが日本も元気にする。まずは自分自身が周囲をOptimisticにすることから始めていこう!