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ポリオの予防接種〜不活化ワクチン〜

子育て 医療への視点

先週末、娘のポリオの予防接種でプライマリケア東京クリニック(http://www.pctclinic.com/)を受診した。


ポリオは日本では通常の予防接種だと生ワクチンを経口で接種することになる。しかし、専門家にはよく知られた話だが、実は生ワクチンだと非常に低い確率ではあるが麻痺を発症するのだ。


「予防接種健康被害認定審査会において生ポリオワクチン接種後に麻痺を発症したと認定された事例は、平成元年度以降八十件であり、また、同審査会において生ポリオワクチンを接種された者からの二次感染と認定された事例は、平成十六年度以降五件である。」
http://www5b.biglobe.ne.jp/~polio/archive/169kokkai.pdf


という数字が出ている。


この20年間で85件だから、年間4人強のペースで生ワクチン由来の小児麻痺(ポリオ)患者を発生させている事になる。


問題なのは、海外では「不活化ワクチン」を使用するのが常識(日本以外の先進国で生ワクチンを使っているところなど皆無)で、不活化ワクチンさえ使えばワクチン由来のポリオの発生は防げるという厳然たる事実があるにも拘わらず、日本は生ワクチンを使い続けている点だ。


↓の「ポリオの会」作の世界地図を見て頂きたい。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~polio/archive/20100318map.pdf


米国CDCから2000年に不活化ワクチン使用の勧告が出ているということは、ここ2,3年でわかってきた話ではない。一体、この10年間何をやってきたのか?麻痺を起してしまった85人に対し、これは国家の「不作為の罪」ととられても仕方がないだろう。


以前のエントリー「ドラッグラグと薬害の処方箋〜事前の入口規制から事後のモニタリング強化へ〜」(http://d.hatena.ne.jp/healthsolutions/20100325/1269532499
でも述べたが、これこそまさに入口規制を取っ払って、事後のモニタリングだけやるべき話なのである。治験などやらせている場合ではないのだ。


とはいえ、国に頼っているだけでは個人の健康は守れないということで、都内で不活化ワクチンを接種してくれるクリニックを妻が2か所ほど発見。


冒頭の、プライマリケア東京クリニックがその内の一つというわけ。もう1つは世田谷のふたばクリニックというところ。現状では保険は利かないが、せめて承認審査と保険適応を切り離して考えられないものだろうか。そうすれば、不活化に対応するクリニックがもっと増えてくると考える。


***追記(2010年11月2日)***

不活化ワクチンを接種可能な医療機関の情報を求めている方、↓のsasayakibitoさんがまとめられているサイトが便利です。

https://docs.google.com/document/edit?id=1zPeeQTeNXJgX1SfKYqJ-_w1iuT7I3dFlTk1VN3aGPa0&hl=ja&authkey=CPDmvtgJ&pli=1#