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知る権利、知らない権利(続)

医療への視点

先月のエントリー「知る権利、知らない権利」(http://d.hatena.ne.jp/healthsolutions/20100222/1266852054
に対し、第一線でがん治療に携わっている先生からメールでコメントを頂いた。


真摯に医療を提供されている側からの視点と現状がよくわかるものなので、ご本人の許可を頂いて、以下に一部転載する。

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「知る権利、知らない権利」、日常診療でも悩むところです。
知りたくないことを聴かされない、という権利は、病状に対する希望を保つ(絶望を忌避できる)メリットと残された時間を知らないことで様々な機会損失を生じるかもしれないというデメリットを、ご本人がどう判断するか、というところでしょうが、予後がより短いと予想されるほど、判断は困難ですし医療者も悩みます。


確定診断がつく前の、検査段階で「どの程度までの告知を希望するか」のアンケートをとっている科(よその病院の例ですが)もありました。


<中略>


患者さんの自己決定権として、病状をすべて知った上で方針を決定する、というのは当然とは思いますが、アメリカ人の自主独立の気質で行われるているのを、そのまま日本にもってきてもシステムもサポート体制も文化も異なるのでゆがみが生じますよね。

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がん治療医もやはり悩まれているのだ。


でも、僕が患者だとしたら、こういった話で悩んでくれる人間味のある先生に診てもらいたいと思う。米国流にすべての情報を(半強制的に)白黒つけて患者に示すというのは、やはり馴染まないケースがかなりあるはずだ。


ところで、以前のエントリーで唯一考えられる解決策として示した、「確定診断が出る前の段階での患者の告知レベルの希望の聴取」が実施されているところがある、というのは驚きだった。


患者の考えも途中段階で変わる可能性は否定できないが、今のところシステマチックに対応するとしたら、最大公約数の答えはここに落ち着くような気がする。


患者さんやご遺族の意見も是非伺ってみたいところだ。