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"つかまり立ち"から考えるHealth2.0ビジネスの方向性

今週1歳になったばかりの娘だが、ずり這いはするものの一向につかまり立ちする気配が無く、妻が心配し始めている。


「そんなの気にしすぎ。他に問題は全くなさそうなのだから大丈夫に決まっている。」と思ってはいるものの、同じように心配するお母さんたちは多かろうと思い、妻の気持ちを鎮めるためにもひと調べすることにした。


検索かけて調べてみると、この類の心配事の相談とそれに対する子育て経験者からの回答が、至る所にある。案の定、発達がすごく遅れて心配したけど、2歳近くになったら急に立って歩き始めた、みたいな話があちこちに転がっている。実際、同じような成長の軌跡をたどっている親御さんが書かれたコメントが一番参考になった。


一方、英語で検索かけてささっと見ても、ここまでの情報のやりとりが見られない。引っかかってくるのは子育て支援系のHPが多く、情報が一方向でしかない)。


とここまできて、思ったことが2つある。


一つは、"子育て"の世界では、日本人特有の"互助"の精神あり方がWeb上で発揮されているのだなということ。きわめて、2.0的な現象と言えそうだ。


よく日本人は「ボランティア精神が無い」とか自嘲気味に批判する向きもあるが、そんなことはない。お金を寄付するだけが互助のあり方ではない。こうしたWeb上での助け合いとか、誰が何を言ったわけでもないのにエスカレーターに乗る時は歩く人のために右側を空けておく習慣とか、そうした心遣いを皆でOrganizeできることが日本の強みのはずだ。なので、"Wisdom of crowds"(群衆の叡智)は日本でも十二分に発揮されうる。


一方で、もう一つ思ったのは、前述のケースは"医療"と"子育て"の狭間みたいな話だったが、純粋に"医療"の世界になってくるとここまでの助け合いのレベルは見られないような気がするということ。これは、"子育て"であれば自分が情報をグリップしていると思えても、"医療"になった途端に情報をグリップしている主体が"医師"になってしまうからなのかもしれない。目に見えない"authority"を感じてしまうから、「医師でもないのに皆の前で下手なことは言えない」、みたいな抑制がかかるのではなかろうか。


日本でのHealth2.0関連ビジネスの発展を考える時に、このあたりのメンタリティをわきまえた上で、スキームを考えていく必要がありそうだ。具体的に言えば、Openな環境の中で"コミュニティ化"を目指しても絵に描いた餅に終わる可能性が高いのではないか、という気がしている。かと言って、あまりClosedな世界に閉じてしまうと、タコ壺化して全体として付加価値を出すことが難しい。


微妙な"さじ加減"を感得できるかが成否を分ける、とだけ言っておこう。