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医師の育成

今日、大学時代のサークルの30周年記念ということで出席。10年以上ぶりに会う人達もいて、自分が刻んできた時の長さも実感した。


非常に嬉しい驚きだったのが、後輩の一人が全く関係ない学部・会社にいたはずなのに、いつの間にか医師になっていたことである。彼曰く、「コンサルタントとして病院に入っていく中で、自分みたいなキャリアの人間が医師になっていくというのもありなのではないか、と感じました」


よくぞ!である。
普通の社会人・経済人、そして患者としての感覚を持った"大人"が医師を目指し、プロフェッションとしていくことがもっとあって良い。
裏を返せば、18歳そこそこで"医学部"に行くことを決めた人たちが、あとはそのサークル内で人格・キャリアを形成していく、というあり方の気持ち悪さがある。


以前のエントリーにも書いた、医師のコミュニケーション能力についての疑問符は、教育プログラムに臨床コミュニケーション部分がすっぽり抜けているということ以外に、実はそんなところにも真因があるのかもしれない。


ということで、もっと複線系のキャリアのつくり方があって良い。


良く言われる事だが、ビジネス・スクールやロー・スクールと同じような位置づけで、メディカル・スクールをつくる、というのが一つの解。黒川清さんが著書「大学病院革命」の中で問題提起されているほか、同様の論を唱える人はかなりいる。


もう一つは、現在の医学部の教育プログラムの中に1年間のモラトリアム期間を強制的に設け、その間にどんな形でも良いので、市井の人の中に入って医療を外から見る機会をつくるのだ。例えば、医療のあまり行き届かないような農村でボランティアとして農作業に従事するでも良いし、トヨタのような会社で生産ラインに入れてもらう、なんていうのも良いであろう。


人によっては、もっと長いモラトリアム期間にしても良いかもしれない。本格的に別の会社に就職してみるような形で。結果的にそのままその業界に人材流出してしまうかもしれないが、それでも良いではないか。有為な人材が一番力を発揮できることこそが社会的な価値につながるのだから。


ともかく、件の後輩には心からのエールを送りたい。