1265898661**[医療への視点]家庭医

日本の医療、特に都会の医療で失われてしまったもの、それが「家庭医」であろう。僕が子供のころは、場合によっては往診にも応じてくれるいわゆる「かかりつけの先生」がいたものだ。


ところが現在の場所に引っ越してきてから、周辺にこれはという先生が見当たらず、正直なところ困っている。特に、家族が増えて子供から風邪を親がもらうケースも増えており、まとめて診てもらえる良い施設があればありがたいのだが、なかなかそうもいかない。


家庭医に関する学会である、家庭医療学会のHPを覗いてみた。( http://jafm.org/html/senmoni.html 参照)


家庭医(学会員)のリストがそこにあることを期待していたのだが、残念ながら存在しない。せっかく、こうした学会があるのだからどんどんオープンにしてもらえれば、学会自体の価値も上がるというものだが、HPを拝見する限りどうも「専門医」の認定の仕組みを作るのに時間がかかっているらしい。


現在の医療制度の「フリーアクセス」を廃し、かかりつけの家庭医にまず受診しないとその先の専門的な施設への受診ができないような保険制度にして、他のどこで検査や診察を受けたとしても、すべての結果をこの家庭医が集約して管理しておくというような姿になることにより、無駄な投薬や検査も減るし、大病院側の負担も減ると考えているのだが、学会がこのような形のままではサプライサイドの変化にあまり期待はできなそうだ。


子供が生まれた病院で、この地域で良い開業医はいるかと問い合わせたが、そうした情報は持ち合わせていないらしい。意味のあるネットワークを病院側が作らないのであれば、需要サイドから逆に創っていくという発想でいかなければ。