1244993019**[医療への視点]To tell or not to tell

週末は患者会さん主催の市民公開講座へ。


打ち上げの席で、非常にディープな議論が数々たたかわされた。


一番印象に残ったのが、「がんであることはわかっているが、自分の病気の状況を知らされていない末期の患者さんに、事実を伝えるべきか否か」という話。


これは、家族にとっても医療者にとっても、どちらも難しい。


最愛のご主人がそうした状況になった時、「言うべきか言わないべきか」悩んだ末、言わないことを選択。
しかし、「きちんとお別れできなかった(感謝の気持ちを伝えられなかった)ことを7年経った今でも悔やむことがある」と仰っていたご遺族。


どちらが正解という話はないのであろう。もしあるとしたら、事前に「もしそうなったらこうしよう」という話をしておいてあるケースのみだろうが、人はなかなかネガティブなケースの仮定の話はしないもの。


患者本人にとっても、家族にとっても、医療者にとっても、「納得のいく選択」を模索するのが、がんの場合はいかに難しいか、を示す典型的な事例だと思う。